JIRA会長挨拶

ごあいさつ

会長 瀧口 登志夫
一般社団法人日本画像医療システム工業会
会長 瀧口 登志夫

 一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)は、X線装置、X線CT装置、MRI装置、核医学診断装置、超音波診断装置などの画像診断機器、診断用画像処理システム、放射線治療装置、ヘルスソフトウェア、および関連用品などを開発、製造、販売し、またこれらの保守・サービスや関連設備工事などを行っている企業の団体です。1967年の発足以来、JIRA製品の標準化や行政機関への提言などの活動を続けるとともに、環境変化や時代の要請に対応した課題検討と活動を行い、200 社を超える会員企業を擁する産業団体に成長しました。

 日本の政策においては、2014年に国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律が成立し、2016年に第1期医療機器基本計画として閣議決定されました。現在はその第3期医療機器基本計画の検討の最中であり、本年3月には中間とりまとめとして、【2040年を見据えた将来像】とその【将来像の達成に向けた基本方針】が策定されました。

 【2040年を見据えた将来像】
 「国際競争力向上により医療機器の産業基盤を強化しつつ、先進的な医療機器の研究開発及び普及を図ることにより、これまでと同様に世界最高水準の質の高い医療を国民が享受できる」
 【将来像の達成に向けた基本方針】
 ① 世界の医療を担う 強固な医療機器産業基盤の確立
 ② 医療の未来を築く 日本発の医療機器 イノベーションの創出
 ③ 必要な医療機器に いつでもアクセスできる医療機器提供基盤の更なる強靱化

 日本では、2040年頃には65歳以上の高齢者数がピークを迎え、医療ニーズが大幅に増加する一方、現役世代の生産年齢の人口が減少することが予想されます。これまで以上に医療・介護の効果的・効率的提供体制を確保していくことが、持続可能な社会保障制度における重要なテーマとなっております。またそれらの上で、急速に進むAIや医療データの利活用とそれに伴うELSIへの対応、プログラムを含む医療機器に即した法規制と保険制度の実現などが一層求められます。
 JIRAは部会・委員会の活動を軸に、関連団体とも連携しつつ、関係者の方々との協議や提言を通じて必要な環境整備を図り、これらの課題の解決と画像医療システム産業の発展に取り組んでまいります。

 世界の医療機器市場に目を向けると、インドをはじめとしたアジア全体が拡大基調にあります。今後もその傾向は継続する一方で、国際紛争や自国優先主義といった安全保障環境や各国の政策の変化への対応が求められます。
 JIRAは医療の国際化、医療産業のグローバル市場での競争力の強化に向けた各国規格・制度の国際整合や新興国の市場情報収集などによる会員企業の海外市場開拓支援に注力してまいります。また、画像診断機器産業の国際組織であるDITTA1)を欧州・米国等の業界団体と共に構成し、IMDRF2)の会議で医療機器規制の整合化にむけた提言を行うなど、国際的な発言力と提言力の強化を図ってまいります。

 医療機器産業は日本経済の成長の柱の一つとして期待され、その中でも画像医療システム産業は国際的に競争可能なポテンシャルを有し、国の政策等と連携することで産業成長をリードし、日本および世界の医療へさらなる貢献ができる分野です。
 JIRAは、2030年に向けた社会環境の変化やその時の医療の姿を想定し、それを支える画像医療システム産業として重要と思われる活動をビジョンとしてまとめた「JIRA産業ビジョン2030」を2024年4月に策定し、これを基本戦略として活動してまいります。またコンプライアンス(法令順守)に関する啓発活動や、市場統計などの基盤活動を引続き推進するとともに、会員企業の声に基づいて新たなサービスの提供にも取り組んでまいります。

 JIRAは、画像医療システム産業の活性化を通じて、日本の医療機器産業の健全な発展に寄与し、世界の医療・人々のQOL(Quality of Life)の向上に貢献していくことが使命と考えます。JIRAおよび会員企業各社一丸となって努力してまいりますので、今後ともご指導賜りたくよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人日本画像医療システム工業会
会長  瀧口 登志夫