スライドは腹腔内に卵巣癌の転移が疑われた症例のX線CT像とPET像そしてその合成画像を示しています。X線CT像では疑わしい影があっても確診はできません。PETでは転移巣の存在がはっきりと認識できますが、その解剖学的な関係がはっきりしません。PET-CT像といわれる合成画像では、転移がどこにどのような形で存在しているのかがハッキリと認識できます。この画像は放医研に設置されたシーメンス社製のPET-CT(PETとCTが一体化された装置)で撮影されました。PET-CTは今後の癌診療にとってきわめて有用な装置になるでしょう。 このように婦人科の癌の診断にPETがきわめて有用であるにもかかわらず、保険が適用されないことは、これ又理解に苦しむところですね。
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